Webサービス開発のモチベーションを保つためのtips

開発者がモチベーションを失ったシステムは死の宣告を受けたようなものです。
作ってハイ終わり、のシステムなら寿命を待つだけでいいのですが、せっかく作ったのだから開発を続けて長く使ってもらいたいものです。


サービスを作る時、最初は技術的興味や作る面白さから入ります(自分は)。その時は興味が薄れる前に一気に作ってしまう、が良いと思います。もちろんこだわるべきところは、きちんとこだわって。
本当は作った後が問題で、作る時のモチベーションは必ず低下します。特に人気があまり出ないサービスの場合、初期のモチベーションを維持するのは非常に難しいです。


ここでは、趣味として3年間ヤマレコを運営してきた、自分の経験をまとめてみました。

他の人のパワーをもらう

1. 自分のサイトに対するコメント・評価を探す

ソーシャルブックマーク、自分のサービス名で検索、リンク元の検索など。ネガティブなコメントでも、それはそれでやる気は出ます。

2. アクセス解析を見て自己満足

これはアクセス数が増えていれば、ですが。他のサイトと相互リンクを張ったら、来客数が増えてきたとか宣伝効果を見るのもあると思います。

3. イベント開催してコメントをもらう

連絡先や問い合わせフォームを記載しているだけでは、なかなかユーザさんのコメントをもらう機会がないので孤独感がかなりあります。日記、イベント開催など、自分から情報発信して少しでもコメントをもらえるようにします。

4. 仲間を増やす

同じWebサービスの開発者や、デザイナーの方など、コミュニケーションを取る相手を増やすのも良い刺激になります。家族ももちろんそのうちの一人です。

5. ライバルサイトを探す

自分と同じテーマでWebサービスサイトは、普通探せばあるでしょう。そこと何が違うのか、利用者にとって何が嬉しいのかを考えて、「絶対うちの方がいいサービスにしてやる!(たとえ今は違っても)」と思うとモチベーションが上がっていきます。
このときにネガティブな方向にいかないようにしましょう。足を引っ張り合うのではなく、引き上げあうことができれば、自分たちもユーザにとってもいい方向に進められます。

自分で自分を応援する

6. 具体的な目標を作る

いつまでに何をしたい、という具体的な目標を掲げるのも効果があります。タイミングが合えば、Webサービスの賞に応募するのも良いと思います。賞に応募するから品質を上げたい、品質を上げたら受賞する(かも)という相乗効果も。一時的な効果はかなり高いと思います。

7. 成果を眺めて楽しむ

Webサービスを作っていると、足りてないところばかり目が行きます。たまにはいちユーザとして、自分が作ったものを「おお、これは素晴らしいサービスだ」と嘘でもいいので感じてみます。
ほかにも更新履歴をきちんとつけておけば、「こんなに色々やってきたんだ〜、もっと頑張ろう!」とモチベーションを上げられます。

8. たまには休む

別に仕事ではないので、気分転換も必要です。やらなくてもいいときは何もやらない。昔は3か月近く何もしないで寝かせていたときもありました。

9. 自分のサービスが好きで、より良いものにしようと常に思い込む。

これが一番大事だと思います。上のいくつかの項目は、このためにやっているようなものが多いです。
モチベーションがどんなに落ち込んでも、好きなら「また頑張ろう」という気になります。逆に、これがないとどうしようもないです。
最初に作る時に自分が納得いくまで頑張って作れたかどうか、がここに効いてくると思います。

モチベーションの下がる要因

日々の作業ではモチベーションが下がることが多いです。じゃあ、モチベーションの下がる要因を避ければいいじゃん、という考え方もあるかと思います。


でも、これは避けられないことが多いです。
たとえば、

  • 「これ追加してください」的なユーザさんの要望に対応したけど、言った本人も含めて誰も使わない。
  • 問い合わせがあって質問に答えたけど、返事のメールも何ももらえない。
  • 頑張って新しい機能を作ってみても、誰も反応してくれない。
  • 黙々とサーバのソフト/ハードのバージョンアップ作業しなくちゃならない。
  • 別にやりたいことができた。
  • なんか飽きた。

などなど。
どう考えても避けられない or 避けると悪い方向にしか行かないので、別の要因をうまく使ってモチベーションを維持・向上させることが必要です。

余談

上記はあくまでも、趣味にせざるを得ないニッチなサービスを提供している場合の話です。
もちろん、人気が出るサービスを展開できた場合は「ビジネスとして立ち上げる」というモチベーションの上げ方もあると思います。
そうなったらそうなったで、継続するのも大変でしょう。これは別の話ということで。