『富士山を汚すのは誰か』 読了

野口健氏の本を読んでみました。
いろいろ考えるきっかけになって良かったです。


体験しないと見えてこないことなので、
自分にもできることはないか、まず行動してみたいです。
山岳会のゴミ拾いしか行ったことがないけれど、まずはその延長でもいいし。
ヤマレコにも環境関連のバナーを貼ってみようかな。


活動するためにじゃあNPOに入ればいいか、というと
理想論を言い過ぎるところもあるらしい。
・何を問題視しているか、
・それは本当に問題なのか、
・活動内容は環境全体から見てバランスが取れているのか
あたりをきちんと押さえたうえで活動することを考えたい。


あとは正論や理想論を言うと聞こえはいいんですが、実際は譲歩や妥協も含めて
バランスを取りながら改善する事が必要ということのようです。
山独特の話として、土地が絡む話は、既得利権の保持者との調整も必要らしいです。
結局、真面目に真正面から取り組み過ぎるのもよろしくない。
人が生きて行くには破壊は必ず起きるが、それを前提にどう保護して調整していくか、が課題。
要はバランスが大事ということらしい。


また、目の前に見える海面上昇や氷河の消滅だけではなく、
その先に起きる問題まで見据えて対策を考えるという話がありました。
例えば、ヒマラヤの氷河が溶けると氷河湖の水位が上がって土石流が発生したり、
川の水源が断たれて麓のインドの水不足につながるとか、
そこまで先を見据えた上で今やるべきことを考えると。


ごみ関連の話では、山の挨拶がなくなるところからゴミが増えるという話があったが、
それは確かにそうかもしれない。
お互いに、見えていることが分かる環境にあると、
自然と悪いと思うことはしないようになるということらしい。
でも、ゴミを捨てるのが悪いという意識すらないと、どうしようもない。
街中でごみや吸いがらを平気でポイ捨てする人も、同じことなんでしょうね・・・。