Plag & Play Expo

せっかくこっちに来たので、色々見て回ってます。
昨日はPlug & Play Expoに参加してきました。

全体所感

スタートアップのプレゼンは初めて見ましたが、プレゼンのポイントを押さえているかどうかで、印象がかなり違います。内容がいいものは、解決しようとしている問題と、対応する機能や特徴がハッキリしていて分かりやすい。いくつか面白いサービスも見ることができました。


コンシューマを対象にしたコミュニティ系のサービスは、利用者がどの程度集まるかで価値が決まってしまいます。例えば独自に開発したコミュニケーションアプリに特徴的な機能があっても、それを使う人が少なければ何の価値もなくなってしまう。そこが意識されているデモ・プレゼンが少なくて違和感を感じました。


休み時間やイベント後に、会場をぐるぐる回りながらデモや話を聞いてみました。もっと投資家が興味を持って積極的にコミュニケーションを取るのかと思っていましたが、積極的に見えなかったのは、直接議論する場ではなく単なるイベントだからなのか単に自分が見えていないだけなのか。


ピッチのプレゼンでは、学生たちがオリジナルで立ち上げたばかりです、というサービスもあれば、実際に導入してこれだけ今稼いでます、というサービスもあって面白いです。


何度もキーワードが出てくるアントレプレナーインキュベーター、インベスターなどの立場や、スタートアップが投資のステージを重ねて段階的に規模を拡大して行くプロセスなど、基本的なところも抑えた上で話を聞いているともっと面白いはず。

各サービスが希望する金額もプレゼンによって異なっていて、$100Kとか$10M集めたいとか。
上記のステージやビジネス自体の事業規模に依存するのだと思います。
定期的に開催されているようなので、次回もできれば参加したいです。



興味を引いたサービス


kloudless

メールやEvernotefacebookdropboxなど、いろんなWebサービスにデータが分散されるようになった現状で、どうやって横断的に情報をさがすのか?を解決するサービス。

自前のサーバに、インデックスだけを保存する。インデックスサイズはデータの1%程度らしい。実際にデモを見せてもらったが、添付ファイル(の中身)も含めて30秒程度でインデックスができるらしい。(できはじめる、かもしれない)

各サービスとの認証は毎回パスワードを入れ、セッションが切れたらやり直しになるので、その部分は今後の課題だということ。いまもClosedでデモを構築しているから問題ないだろうが、ユーザが増えたときに性能を維持できるかどうかもこれから。

ただ、複数の情報源を横断的に検索する機能は自分も使いたいサービスであるし、面白いと思う。



spool

InstapeperやRead It Laterのように、ブラウジングしている情報を、スマートフォンからあとで見ることが出来るサービス。学生が作っている。

バイスの中にキャッシュを作って、オフラインアクセスできるようにしている。また、過去のその人の振る舞いから、良く行くニュースサイトなどの情報をもとに記事をプリフェッチする機能を持っている。

主に認証が要らないインターネット公開の記事のみになっているが、単なる既存技術の焼き直しではなく、オフラインと事前キャッシュという技術が入っている点が面白い。



Snackr

ニュースを30秒程度の音声にまとめて読み上げてくれるアプリ。iPhoneアプリがリリースされている。読み上げソフトを使っているようで、少し違和感がある程度で普通に聞くことができる。

アメリカではオーディオブックもそうだが、なぜか音声による情報取得の文化があるようだ。最終的にはリアルタイムにパーソナライズされたaudio platformを目指すとのこと。

ダウンロードして聞いているが、結構いいかも。



C4SA

日本のビジネスをアメリカに展開しようとしているベンチャー

IaaSのインフラの導入やサーバの増減やバックアップを簡単にするインフラをサービスとして提供している。アクセスの増減に応じてサーバ台数を自動的に増減させられるため、利用者のコストを削減できることがウリ。AWS意外にも、複数のIaaSインフラを導入することで、1つのIaaSに縛られることも防げると主張している。

運用管理のサービスなので、自社で仕組みを作る場合と比較したコストバランス次第だが、
スケールを制御するノウハウがない企業に対しての価値は高いと思う。

その他

MediaFunnel
企業向けのソーシャルメディアの利用サポートサービス

Twitterなどの外部システムに情報を流す際のインフラを提供する。
ソーシャルフローの流れをMonitorして、アラートを上げたり、投稿する日時をスケジューリングできるような機能を持っている。

管理が楽になるという意外に、ガバナンスを守るという点も主張していたが、どこで保証しているのかはプレゼンだけでは分からなかった。


carbonlighthouse
企業のエネルギー消費を抑えるためのコンサルティング的な活動をする会社。

技術は既存の組み合わせのようだが、建物丸ごとのデータを可視化したり、ピークのエネルギーをカットしたり、発電機器を使ったりすることで、消費エネルギーをカットしていく。


Pangia
ビルそのままを可視化する。水や電気、ガスなどをまとめて可視化、管理して
実際にビル1つでコスト削減が実現できた事例を紹介していた。

エコ関連のものはソリューションが作り易いのか、こちらに来てからも何度か目にしている。


inbenta
Enterprise向けの検索システム。

Natural Language Searchが特徴。いわゆる文章で検索する技術、Wordベースよりも効果が高いらしい。

日本語だと文章を書くのもめんどくさいが、英語だと書きやすいんだろうか。


Spendgo
POSのシステムを改良。精算時に相手のデバイスに電子的な領収書を発行するサービス。
クーポンなどの仕組みとも連動している。POSレジごとに月$50のモデル。


StyleTech
メガネに特化した、コーディネートサービス。

大量のメガネの中から、Web Camを使って仮想的にメガネを掛けて、自分に合うメガネを選べる。
人の顔の向きに応じてメガネも動く。ちょっとニッチすぎると思うが、面白い。


ZeroMail
今までのメールクライアントの使い勝手を良くするためのフロントエンドアプリ。

FacebookのようなUI/UXで、メール以外のニュース等も含めて見やすくなるらしい。
いまいち共感はできなかった。


WishExpress
家族向けのSNSSNSである必要をあまり感じない。


TVAnytime
3G Streamingはコストもかかるし遅い。各サービスを仲介して
より高速にコンテンツを見せるフロントエンドサービス。

Freemium でサービスをすると言っていたが、ライセンスの関係がイマイチよく分からなかった。
単にデータをキャッシュするだけかもしれない。


ActiveBuzz
データのストレージサービス。

プラットフォームを使ってB2B向けの解析サービスを提供するモデルらしい。


Narvalous Inc.
SecondLife風の3D仮想空間で交流するサービス。

なぜ同じものを作るのかが理解できなかった。


eThor
レストラン等に対して、コンシューマーとの橋渡しをするサービス。

詳細はよくわからなかった。


Yatown
近所の人向けの地域SNS

こういったサービスは利用者が集まらないと意味が無いが、
範囲をローカルに絞ると使う人がほとんどいない様な気がするのは気のせいだろうか。


iKwest
位置情報を利用したゲームプラットフォーム。

指定された場所に行って、クイズを解くデモをやっていたが、利用シーンが思い当たらなかった。


naptra
昼間などにちょっとうたた寝するための睡眠カプセル。

アメリカだと需要があるんだろうか。日本じゃちょっと使えそうにないけど。


EMOVE
オブジェクトの動きを電気に変えるデバイスのようなもの。

詳細はよくわからない。


UserZoom
アプリケーションの使いやすさなどのテストを行うソリューションの提供。

利用者との仲介を行うらしい。


MyBantu.com
Personal Recommendationと企業向けの広告提供サービスプラットフォーム。


Vixlo
アンケートや統計の情報をまとめて表示してくれるプラットフォーム。


AgoraTechnologies
データ共有のプラットフォーム。いわゆるテレビ電話会議。

複数のサービスと繋がって、1つの画面に人の顔と画像データを表示する。
共同作業などに使えるとのこと。


RouterShare
利用者から利用料金をもらって、企業などのネットワークを使い、仲介料をもらうシステム。

企業側のセキュリティをそう簡単に使わせてもらえないと思うのだが・・・。


Ixion
アバターを作ってグッズなどを売るサービス。

どう考えても盛り上がらないような気がするのだが。


ModelWalk
インターネット上での服の購入について、その背景にあるストーリーも何もなく、単にカタログを並べているのが現状であり、そこにデザイナーならではの情報を載せたり、直接提案・サポートできるサービスを目指すらしい。

中抜きの考え方は面白いが、デザイナーからの押し付けになってしまう気がする。
デザイナー側の問題意識は分からなくもないが、利用者が求めてるのかどうか微妙。


InboxFever
メールを送って関連する情報をもらうシステム。

なんでメールなのかよく分からない。


CardFlick
business cardをフリックするだけで交換できるプラットフォーム。
フリックして相手に名刺を投げ込むデモを見たが、見た目は面白い。

でもみんなが使わないと意味が無いので微妙・・・。


gripNote.com

Infinica

Tubaloo

あまり聞いてないので省略。